サービス概要
精密質量測定とは
MALDI-TOF MSを用いて、タンパク質・ペプチドの精密な質量を測定します。
数残基のペプチドから、100 kDa 以下のタンパク質までの精密な質量を測定することができます。
こんな人にオススメ
- 発現させた組換えタンパク質の質量を確認したい。
- 修飾したタンパク質の質量変化を確認したい。
仕様
装置 | 質量分析計:AXIMA-confidence (Shimadzu) |
仕様 | 測定可能な分子量の範囲:500~100,000 Da 測定誤差:測定値に対して、0.1%以内 |
必要サンプル量 | 1 pmol / μl~ 分析には、使用するサンプルの濃度・溶液組成・純度が大きく影響します(サンプル調製方法とリスク参照)。 |
推奨サンプル形態 | 溶液、乾燥品 |
溶液の場合は、基本的にその一部を用いて分析を行います。
乾燥品の場合は、乾燥前の溶液組成ならびに再溶解に適した溶液組成をお知らせください。
弊社では、基本的に50%acetonitrile、0.1%trifluoroacetic acidで溶解し、分析を実施しております。
サンプル調製方法
溶液組成(乾燥前の組成)によっては分析できないものもありますので、特に塩や界面活性剤はできるだけ低濃度で調製することが望ましいです。
例えば 50mM 以下のTris、HEPESや 0.1%程度のoctyl glucosideは分析可能ですが、リン酸、glycerol、SDS等は濃度によってはイオン化が困難になる場合があります。
具体的な調製方法につきましては事前にご相談ください。
注意事項
サンプルが十分量あっても、目的とするタンパク質の性質(構造・アミノ酸配列・修飾など)により測定が困難な場合があります(例:リン酸化のようなネガティブチャージを持った修飾)。
分析の特性から、目的の分子量ピークの他に2価(約半分)および2量体(約2倍)のピークが検出されるケースが多くあります。そのため複数のタンパク質が混在している場合は、2価や2量体との区別がつかない場合もあります。
高分子量側(5~10 kDa以上)のタンパク質ではピークがブロードになるため、質量が近接するピーク同士を分離することは困難です。
ご依頼に必要な情報
- ご依頼目的
- 予想される分子量(kDa)
- サンプルの溶液組成(乾燥品の場合は、乾燥前の溶液組成)
- 提供可能なサンプル量、サンプル濃度
- 電気泳動画像
目的バンドに印を付けたものをメールにてお送りください。 - 泳動条件
SDS-PAGEに用いたゲルの大きさ(何mm×何mm)
還元処理の有無(DTTや2-メルカプトエタノールなど還元剤の使用の有無)
アプライ量
染色方法(キットであればメーカー名・キット名)